キャンプ Tips

【初心者向け】冬キャンプの魅力と必要な装備

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こんにちは、くろむです。

秋も深まり気温もぐっと下がってきたので今年のキャンプはもう終わり、と考えている人もいるかもしれません。
しかし、冬キャンプには春~秋のキャンプにはない楽しさがたくさんあります。
澄んだ空気の中で見上げる星空や寒い中で食べる温かい料理の美味しさはもちろん、普段のキャンプで楽しんでいる焚火も寒空の下ではさらに魅力的に感じます。

ちょっと準備は大変だけれども、少し頑張れば手が届く冬キャンプの世界。今回は冬キャンプの魅力や寒さに負けないために必要な準備についてご紹介します。

冬キャンプの魅力

ベテランになればなるほどハマると言われる冬キャンプの魅力。わたしも最初は不安が多かったのですが、今ではすっかりその魅力に取り憑かれてしまいました。そんな冬キャンプの魅力を今回は5つご紹介します。

冬キャンプの魅力
  • 降水量が少なく、天気が良い
  • 空気が澄んでいて景色や星空が綺麗
  • 汗をかかずに過ごせる
  • 温かい料理がよりおいしく感じる
  • 虫が少ない

降水量が少なく、天気が良い

2013年~2022年の月別平均降水量(東京)

せっかくキャンプ場を予約し、準備もばっちりだったのに直前の天気予報を見ると雨マーク。そんな残念な経験をしたキャンパーは数多いはず。キャンプを楽しむにはチェックイン~チェックアウトまでの間雨が降らないに越したことはありません。

一般的にキャンプシーズンと言われる春~秋は意外と雨が多く、一泊二日のキャンプでも雨に降られることがしばしばあります。一方、12月~2月は降水量が非常に少なく、雨によるキャンプの中止の可能性を低く抑えることができます。

空気が澄んでいて景色や星空が綺麗

空気が乾燥して澄んでいる冬はキャンプサイトから眺める景色も遠くまで綺麗に見えます。”しん”と静まり返ったキャンプ場から遠くに見える山々がだんだん朝日に照らされていく様子は映画のワンシーンのようにも思えます。

夜になると星もくっきりと見えるため、天体観測の楽しみも。特に標高の高いキャンプ場では満天の星空に包まれる感覚を味わうこともできます。
(標高が高いと気温も下がるためキャンプ自体の難易度は上がりますのでご注意を)

焚火が楽しい

キャンプの醍醐味として語られることも多いのが焚火です。夏キャンプでの焚火ももちろん楽しいですが、冬にはまた別の魅力があります。

もちろん一番はその暖かさ。十分な防寒具を装備してしたとしても焚火にあたっている時の暖かさはまた格別です。冬キャンプは日没の時間も早いため、消灯時間まで長い時間焚火を楽しむことができます。

空気が乾燥しているので火災には気をつけつつ、冬の焚火を楽しみましょう。

汗をかかずに過ごせる

夏のキャンプであれば汗だくになってしまうテントの設営も、冬キャンプであれば体を温める適度な運動になります。シャワーやお風呂がないキャンプ場も少ない中、汗をかいてしまうと睡眠時に不快な気分になることもあります。しかし、そもそも汗をかかない冬キャンプであればそんな心配は不要です。

温かい料理がよりおいしく感じる

冬になるとお鍋のような温かい料理が美味しく感じるのは屋内でも同じですが、寒い屋外ではその美味しさがさらに引き立ちます。

虫が少ない

キャンプが苦手という方の中には「キャンプ場には虫がいるから嫌」という方も少なくないと思います。確かに夏のキャンプでは蚊を始めとして色々な虫に対して対策が必要です。実際我が家のキャンプでもブユに刺された経験があります。

その点、冬キャンプであれば虫が少なく、虫嫌いの方も不快な思いをすることなくキャンプを楽しむことができるでしょう。

冬キャンプ初心者がキャンプ場を選ぶときの基準

冬キャンプに魅力があることが分かっても、いざチャレンジしようとなるとやはり不安なものです。そんな時はまずキャンプ場選びからぐっとハードルを下げてみましょう。

初心者におすすめな条件だからと言って冬キャンプの魅力が薄れることはありません。気温が低い中でのキャンプを一度体験してみれば、自分の装備に何が足りないのかもわかるはず。

冬キャンプ初心者におすすめのキャンプ場選びの条件は下記の通りです。

冬キャンプ初心者のキャンプ場選びの条件
  • 暖かい地域にある
  • 電源サイトの選択肢がある
  • 炊事場でお湯が出る

暖かい地域にある

冬キャンプだからと言って氷点下の環境に挑戦しないといけないわけではありません。比較的暖かい立地のキャンプ場でも冬キャンプの魅力を堪能することはできます。

標高がなるべく低いキャンプ場で、平地に近いキャンプ場を選ぶのがいいでしょう。標高が低くても山間部は日が当たらなかったりして気温が上がらない可能性があります。

太平洋沿岸部のキャンプ場などは真冬でもそれほど気温が下がりません。
(ただし海沿いは風が強くなるので気をつけてください)

まずはキャンプ場選びから冬キャンプのハードルを下げていきましょう。

電源サイトがある

100V電源が使える電源サイトは冬キャンプのハードルをぐっと下げてくれます。スペックに不安のある寝袋しかなかったとしても、電気毛布などの家電の力を借りればぬくぬくと過ごせます。

家で使っている電気毛布や電熱ブランケットをそのまま使える利便性は、キャンプ道具を揃える手間(とお財布へのダメージ)を減らしてくれます。また、電気を使った暖房器具は一酸化炭素中毒の恐れがないため比較的安心して使うことができます。

サイト自体の利用料金は通常のサイトよりも高くなりますが、初めての冬キャンプには特におすすめです。

炊事場で温水が出る

美味しいキャンプ飯を食べた後はもちろん洗い物をしなければなりません。冬は自宅でも洗い物がつらい時がある中、野外のキャンプ場で洗い物をしていると手が痛くなるほど凍えます。さらにキャンプ場の炊事場はほとんどの場合屋外にあるため、出てくる水もキンキンに冷えています。

そんな中、炊事場で温水が出ると食事の後片付けが快適になります。また、油汚れも落ちやすくなるため一石二鳥です。冬以外でもキャンプ場探しの条件に入れたいポイントです。

冬キャンプのための道具選びのポイント

夏のキャンプ経験があったとしても、そのままの装備で冬キャンプに突入していいものかと悩む人もいらっしゃるかと思います。

冬キャンプであっても基本的には夏のキャンプ道具はそのまま使えますが、ものによってはスペックが足らなかったり、冬対応ならではの仕様になっているものもあります。

冬に対応したキャンプ道具は夏にもそのまま使えるため、これから道具を買う人は最初からこのポイントを意識するのがおすすめです。

冬キャンプの道具選びポイント
  • テントはスカート付きのものにする
  • マットは冷気を遮断できる分厚いものを
  • 寝袋は最低気温マイナス5℃を選択
  • ガス缶は寒冷地対応のものを準備しよう

テントはスカート付きのものにする

スカートとはテントの下端についている布のこと、これがあるとテントと地面との隙間をふさいでくれるので冷気の流入を防いでくれます。

ストーブなどの暖房でテント内が温まっても寒い風が入ってきたら台無しです。

わたしも先日のキャンプではスカートがきちんと固定されなかったため、テント内では薪ストーブが赤々と熱を発しているのに隙間風で寒かったという経験があります。
(石を置いてスカートを押さえたら暖かさが全然違いました)

スカートの有無は冬キャンプにおいて大きな違いがあります。

マットは冷気を遮断できる分厚いもの

睡眠時に地面からの冷気を遮断してくれるのがマットです。寝ている時に寒いのはつらいもので、夜中に何度も目が覚める時があります。

値段も高くなりますが、クッション性も高くなって寝心地が良くなるというメリットもありますので、分厚いものがおすすめです。

寝袋は最低気温マイナス5℃を選択

寝袋には対応温度が書いてあります。有名メーカーの寝袋の表記は基本的にEN13537という規格で表記されています。

「快適温度」「限界温度」「極限温度」の3つの温度が表記されていますが、「快適温度」がキャン地の気温に適しているかどうかで選びましょう。現地の最低気温マイナス5℃くらいのスペックのものを選ぶと安心です。
(わたしは寒がりなので最低気温マイナス10℃くらいのものを持って行ってます)

ガス缶は寒冷地対応のものを準備しよう

カセットコンロやバーナーに使うガス缶には中身によって種類があり、通常の気温で使えるものと寒冷地用のものがあります。その違いは中に入っているガスの構成の違いです。寒冷地用は沸点が低いプロパンガスの割合が多いです。

氷点下の屋外で通常のガスを使うと、火は着くものの中々火力が上がりません。寒冷地用のガスに変えると燃焼の音から大きく変わります。

わたしは昔マイナス4度の環境で鍋を作ろうとしたのですが、通常のガスだと全然沸騰しなかった水が、寒冷地用のガスに変えたらあっという間に沸騰したという経験があります。それまではガスの中身をあまり気にしてませんでしたが、こんなに違うものかと感心しました。

冬キャンプであると便利なもの

ここでは冬キャンプに必須ではないものの、あると便利で快適になるキャンプ道具を紹介します。

冬キャンプを快適にする装備
  • ストーブ
  • コット
  • ゴム手袋

ストーブ

幕内では基本的にどのメーカーも火気厳禁です。一酸化炭素中毒や火災の危険もあるため使用には細心の注意が必要であり、自己責任での使用となります。
(使用時には必ず一酸化炭素チェッカーを使いましょう)

しかし、テント内を「加温」できることは冬キャンプを快適に過ごす上で大きな要素です。服を重ね着すれば「寒くない」キャンプは可能ですが、「快適」からは少し距離があるキャンプになります。

ストーブには石油ストーブと薪ストーブがあります。火力が強いのは薪ストーブですが、手軽さは石油ストーブに軍配が上がります。石油ストーブは家で使っているものをそのまま持ってきてもいいため、改めて購入する必要がない方もいらっしゃるかもしれません。

コット

簡易ベッドであるコットは睡眠時の底冷え防止に大きな効果があります。地面からの冷気に対して距離を取れるため、夜中の寒さが軽減されます。コットの上に良いマットを敷くとさらに快適に。

高さの高いハイコットの方がより冷気を遮ることができますが、低めのローコットでも地面に寝るのとでは段違いです。

ゴム手袋

ゴム手袋はキャンプ道具ではないですが、冬キャンプにおいては絶対あった方がいい装備になります。真冬の洗い物を助けてくれる救世主です。わたしは必ず持っていくリストに入れています。

きちんと備えれば初心者も冬キャンプにいける!

冬キャンプには春~夏のキャンプにはない魅力がたくさんあります。準備は少しハードルは高いですが、キャンプ場や道具の選び方次第で初心者でもチャレンジできます。

この記事があなたの冬キャンプデビューの一助になれば幸いです。

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ひすい & くろむ
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中堅キャンパー
2016年からキャンプを始めた夫婦で運営しているキャンプブログです。キャンプ場紹介・キャンプ道具紹介・キャンプレポ・キャンプノウハウを中心に記事を書いていく予定です。
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