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冬キャンプも安心!初心者のための寝袋選び|快適温度と種類の見分け方

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どんな寝袋を選べばいいのか分からない――初心者が最初に迷うポイントです。

寝袋はキャンプの快適さを大きく左右する必需品。選び方を誤ると、夜の寒さに耐えられず眠れないばかりか、低体温症の危険もあります。

この記事では初心者向けに、寝袋選びで押さえるべき知識と基準を解説します。ポイントは《形状・対応気温・中綿》の3つ。

自分に合った寝袋を選び、安心してキャンプの夜を楽しみましょう。

使用シーン・キャンプスタイルをはっきりさせよう

まずどんなキャンプをしたいかを考えることが、寝袋選びの出発点です。

なぜなら、キャンプスタイルがそのまま寝袋の必要条件=最上位の基準になるからです。

例えば、徒歩や登山スタイルでキャンプを楽しむなら「軽量・コンパクト」が必須でダウン素材が中心になります。

夏にBBQ中心のファミリーキャンプなら寝袋は不要でタオルケットでも足りる場合も。一方、冬キャンプで焚き火を楽しみたいなら、快適温度 -5℃以下の寝袋から選ぶことになります。

このように、キャンプスタイルを明確にすることが、寝袋選びの最上位の基準になります。

寝袋の種類

寝袋には大きく分けて「封筒型」と「マミー型」の2種類があります。それぞれに特徴があり、用途に応じた選び方が求められます。

封筒型(エンベロープ型)

封筒型は、その名の通り長方形の形をしており、広々とした空間が特徴です。布団のように広げて使用できるため、寝返りも打ちやすく、ゆったりとした快適さを提供します。

メリット
  • ゆったりとした空間で快適に寝られる
  • 複数人で連結して使える
  • 価格が比較的安価
デメリット
  • 体に密着しないため保温性が低い
  • 肩口から冷気が入りやすい

ファミリーキャンプや、春~秋の暖かい季節のキャンプに向いています

マミー型

マミー型は、体にぴったりとフィットする形状で、保温性に優れています。足元にかけて細くなっており、熱を逃がさないデザインになっています。

メリット
  • 保温性が高く、寒冷地や冬キャンプに最適
  • コンパクトで軽量、持ち運びに便利
デメリット
  • 窮屈感があり、広々とした寝心地を好む人には不向き
  • 価格が高い傾向

冬のキャンプや登山など、寒冷地でのキャンプに最適です

中綿の種類

寝袋の中綿には「ダウン」と「化繊(ポリエステルなど)」の2種類があります。

それぞれにメリット・デメリットがあるので、用途に応じて選びましょう。

ダウン

羽毛を中綿に用いたタイプ。非常に軽量でコンパクトに収納でき、同じ重量やかさでも高い保温力を発揮します。寝袋に入ってすぐに暖かさを感じやすいのも魅力です。

一方で、水濡れすると保温力を大きく失い、乾くまで性能が戻らない点が弱みです。

天然素材のためカビや臭いが発生しやすく、専用洗剤などを用いたケアが欠かせません。

また、価格は化繊に比べて高めです。ダウンの性能指標は《フィルパワー》という数値で表され、数値が大きいほど保温力が高くなります。

化繊(ポリエステル等)

ポリエステルなどの化学繊維を中綿に用いたタイプ。

水濡れに強く乾きやすい、手入れが簡単、価格が安いといった長所があります。

一方で、ダウンに比べて圧縮性が低いためかさばりやすく、重量も重め。保温力もわずかに劣ります。

また、体温が中綿に伝わってからじわじわと温まる傾向があり、入ってすぐの“ぬくもり感”は控えめです。

対応温度・スペック指標の読み方

寝袋の対応温度は、国際的に使われる「ヨーロピアンノーム(EN規格)」で示されることが多く、一般的に3つの温度が設定されています。

  • 快適温度(コンフォート温度):寒さを感じず、快適に眠れる目安の温度
  • 限界温度(リミット温度):体を丸めるなどして寒さに耐えられる下限の温度。ただし快適さは保証されない
  • 極限温度(エクストリーム温度):生命維持の限界を示す数値で、この温度域での使用は命の危険があるため避けるべき

寝袋を選ぶ際は、必ず快適温度を基準 にしましょう。
寒がりの方は、キャンプ場で予想される最低気温より5℃ほど余裕を持つと安心です。

注意したいのは、寒さには「対応できる余裕」が必要な一方で、暑さはファスナーを開けたり足元を解放したりすることで調整できるという点です。

そのため「少し余裕を持ったスペック」を選ぶことが大切です。

快適温度の目安は以下のとおりです。

  • 5℃以上 → 夏キャンプ向け
  • −5〜5℃ → 春〜秋の3シーズン用
  • −5℃以下 → 冬キャンプ向け
筆者の失敗談

快適温度8℃・限界温度4℃の夏用寝袋でGWに標高の高い場所に行った際、氷点下となり雪が積もった経験があります。

夜は管理棟から毛布を借りてなんとか凌ぎました。

対応温度を誤ると快適さを損なうだけでなく危険につながるため、出発前に現地の気温を調べ、快適温度に余裕を持たせた寝袋を選ぶことが重要です。

サイズ・重量・収納性

バックパックキャンプや登山など、荷物を持ち運ぶスタイルの場合、寝袋の収納サイズと重量は重要な選定ポイントです。

軽量でコンパクトに収納できるものを選ぶことで、移動が楽になります。

おすすめの寝袋

夏キャンプ向け(暑い時期/車移動前提)

モデル快適温度中綿重量収納サイズ特徴
コールマン
パフォーマーIII/C10
10℃以上化繊約1.1kg約φ20×40cm洗濯機で丸洗い可
封筒型
コールマン
コージーII/C10
10℃以上化繊約1.6kg約φ23×40cm抗菌加工
幅84cmのゆったり設計
封筒型
モンベル
シームレス バロウバッグ #5
7℃化繊786g
(814g)
φ16×32cm伸縮性×シームレス構造のマミー型
※( )内はスタッフバッグを含む総重量

冬キャンプ向け(氷点下対応)のおすすめモデル例

モデル快適温度中綿重量収納サイズ特徴
モンベル
シームレス アルパイン バロウバッグ #3
-7℃化繊2,020g(2,107g) Φ22×44cmシームレス構造で縫い目が少なく、断熱・保温性を保ちつつ耐久性あり
モンベル
ダウンハガー650 #3
-8℃ダウン1,350g(1,390g)Φ20×40cm軽量かつストレッチ性あり
表裏撥水加工
※( )内はスタッフバッグを含む総重量

まとめ

寝袋選びはキャンプの快適さを大きく左右します。

使用する季節や環境に合わせた寝袋を選ぶことで、キャンプの楽しさも倍増します。

この記事が、あなたの寝袋選びに役立てば幸いです。

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ひすい & くろむ
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中堅キャンパー
2016年からキャンプを始めた夫婦で運営しているキャンプブログです。キャンプ場紹介・キャンプ道具紹介・キャンプレポ・キャンプノウハウを中心に記事を書いていく予定です。
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