ゼインアーツ「NEW DESIGN SHOWCASE 2026」埼玉会場レポ|新作7モデルとギンガを実物チェック
ゼインアーツの新製品展示会「NEW DESIGN SHOWCASE 2026」へ行ってきました。
今回、いちばん見たかったのは、我が家でも使っているゼクーL(ZEKU-L)と同じゼクーシリーズの新作「ゼクールー」です。会場にはゼクールーだけでなく、キイラ、ヨマ、トイロTC、バミ、タオ1、タオ2の新作7モデルと、すでに発売されている大型2ルーム「ギンガ」も展示されていました。
公式写真だけでは分かりにくい室内の広さや出入りのしやすさ、フレーム構造、設営の大変さなどを、実際に中へ入って確認してきました。この記事では、ゼクーLを使ってきた立場から見たゼクールーを中心に、会場で気になった新作テントをまとめます。


NEW DESIGN SHOWCASE 2026の開催概要
埼玉会場は、埼玉県川口市のSKIPシティ内にある埼玉県産業技術総合センターで、2026年7月25日(土)・26日(日)に開催されました。
会場に並んでいたのは、ギンガ、ゼクールー、キイラ、ヨマ、トイロTC、バミ、タオ1、タオ2の8モデルです。テントのほかにも、製品ページがまだ公開されていない新しいキャンプギアが展示されていました。
福岡会場は、福岡市早良区百道浜の福岡SRPセンタービル2階「ももち浜SRPホール」で、2026年8月8日(土)・9日(日)に開催されます。福岡会場では、埼玉会場に展示された8モデルに加え、ロロ、ロロM、ウカも展示予定です。入場は無料ですが、開催時間は8日が10時から17時、9日が10時から15時と異なるため注意が必要です。
なお、会場では動画撮影と録音は禁止されていました。静止画は、ほかの来場者が写り込まないよう配慮すれば撮影できます。
展示されていたテントの価格と発売時期
| 製品名 | 価格(税込) | 発売時期 |
|---|---|---|
| ゼクールー(ZEKU RU) | 148,000円 | 9月下旬〜10月下旬予定 |
| キイラ(KIIRA) | 108,000円 | 9月中旬〜10月中旬予定 |
| ヨマ(YOMA) | 85,800円 | 9月中旬〜10月中旬予定 |
| トイロTC(TOIRO TC) | 59,800円 | 9月下旬〜10月下旬予定 |
| タオ1(TAO-1) | 49,800円 | 9月下旬〜10月下旬予定 |
| タオ2(TAO-2) | 52,800円 | 9月下旬〜10月下旬予定 |
| バミ(BAMI) | 54,800円 | 9月中旬〜10月中旬予定 |
| ギンガ(GINGA) | 158,000円 | 発売済み |
価格と発売時期は、2026年7月26日時点のゼインアーツ公式サイトの情報です。今後変更される可能性があります。
ゼクールー、キイラ、ヨマ、ギンガには煙突ポートがありますが、ゼインアーツがテント内での薪ストーブ使用を推奨しているわけではありません。煙突ポートがあっても安全が保証されるわけではなく、換気が不十分な場所で燃焼器具を使用すると、一酸化炭素中毒のおそれがあります。
今回の大型モデルを見て共通して感じたのは、ゼインアーツらしいワンポールのシルエットを残しながら、追加フレームで幕の端まで使いやすくしていることです。
TCルーフや広いメッシュ、全周スカートを採用したモデルも多く、設営の手数を増やす代わりに、設営後の居住性を大きく高めている印象でした。以下では、こうした共通部分は繰り返さず、それぞれのテントで特に気になった違いを中心に紹介します。
ゼクーLユーザーとしていちばん見たかった「ゼクールー」
まずは、今回の目的だったゼクールーから見ていきます。

センターポールを中心にしたシルエットは、従来のゼクーシリーズと似ていますが、フレームの数はかなり増えています。公式仕様では、フロントフレームが3本、サイドフレームが3本。合計6本の追加フレームを使用します。
ゼクーLはセンターポールに加え、3方向の出入口をAフレームで立ち上げる構造でした。一方のゼクールーは、正面側がより角張ったフレーム形状になり、側面もフレームで大きく立ち上がっています。さらにフレーム同士が交差しているため、見た目からもかなりしっかりした構造に感じました。

幕体とフレームの接続にはバックルやフックが多く使われています。地面側は、裾のベルトに付いた金具のピンをフレームへ差し込む方式です。設営を実際に試したわけではありませんが、差し込む場所が分かりやすく、やり直しもしやすそうでした。


耐風性については、実際に風の中で使わなければ判断できません。ただ、フレームが増え、それぞれが交差しながら幕体を支える構造を見ると、かなり期待したくなります。

ゼクーLより明らかに広く感じた
室内へ入ってみると、広さはゼクーLより明確に大きく感じました。

中央部分が広いだけでなく、出入口側の空間がそれぞれ外へ拡張されています。イメージとしては、もともとの六角形をベースに、入口になる部分がさらに数十センチずつ外へ伸びたような形です。高さはゼクーLと極端には変わらない印象でしたが、幕の端まで使いやすくなったことで、体感的な広さはかなり違いました。

入口付近の土間も広めです。大人数で使って靴を並べても余裕がありそうですし、薪や濡れた道具など、リビングシートへ直接置きたくないものの定位置としても使いやすそうでした。展示では薪ストーブが置かれ、TCルーフの煙突ポートへつながるレイアウトになっていました。

大型TCルーフと全周メッシュで季節への対応幅が広い
本体はポリエステルですが、その上を広く覆うTCルーフが付属します。公式によると、TCルーフには遮光性を高め、結露を軽減する狙いがあります。屋内展示だったため、実際にどの程度濃い日陰を作れるかまでは確認できませんでしたが、覆っている面積はかなり大きく見えました。TCルーフは取り外し、本体だけでも設営できる構造です。

メッシュになる面もかなり広く、全周から風を取り込めます。外側のパネルを大きく開けられ、その内側のメッシュもファスナーで開閉できる構造でした。ゼクーLは上部のベンチレーターが中心でしたが、ゼクールーは夏の換気性能もかなり上がっていそうです。全周にはスカートも付いています。

出入口のファスナーはゼクーLより扱いやすそう
ゼクーLを使っている身として地味にいいと思ったのが、出入口の形です。
ゼクーLの出入口は、ファスナーを下から引き上げようとすると幕全体が少し持ち上がり、うまく開けられずにイラッとすることがあります。ゼクールーは出入口がフレームで台形に立ち上がり、地面に近い固定位置からファスナーが始まります。この構造なら、出入りのたびに幕を押さえながらファスナーを動かす場面は減りそうです。

気になるのはペグとロープの多さ
一方で、気になったのは設営の大変さです。
展示状態で外周を一周して数えたところ、張られていたガイロープは27本(煙突分除く)ありました。何本かを同じペグへまとめられる箇所はありましたが、それでも相当な本数です。
底面の固定も、六角形のゼクーLはまず6カ所を打てば形になりますが、ゼクールーはフレームワークが複雑になり、見た範囲では倍近い固定箇所が必要に見えました。TCルーフまで含めてきれいに張ろうとすれば、設営にはそれなりの時間がかかりそうです。

見た目はかなり格好よく、室内も広く、ゼクーLより使い勝手はかなり上がっていそうです。ただ、1泊で気軽に使うというより、連泊で設営後の快適さをしっかり味わう大型テントだと感じました。
設営の大変さは気になりますが、それでも購入して実際に使い、レビューしてみたいと思わせるテントでした。
キイラはデュオでゆったり使えそうな2ルーム
ゼクールーの隣に展示されていたのが、キイラです。

ワンポールをベースに後方をフレームで拡張したキイラ。
ワンポールテントをベースに、後方をフレームで拡張して2ルーム化したような構造でした。室内は土間のリビングとインナーテントに明確に分かれており、寝る場所と過ごす場所を分けやすくなっています。

大人2人なら十分な広さで、3人程度までなら現実的だと思います。リビングだけなら4人でも座れそうですが、インナーテントはそこまで広くないため、2〜3人で使うのが合いそうです。

前面パネルには折り畳めるサイドウォールがあり、ポールで跳ね上げれば広い日陰を作れます。日差しや風向きに合わせて、左右からの吹き込みを抑えられるのも使いやすそうでした。
側面がフレームでしっかり立ち上がっているため、ワンポールベースでも居住空間は広めです。正面から見て右側には煙突ポートがあり、展示では薪ストーブを置いた冬向けのレイアウトになっていました。全周スカートも備えています。
個人的にいいと思ったのが、正面だけでなくインナーテント脇からも出入りできる点です。高さは正面より低くなりますが、荷物の搬入やちょっとした出入りには便利そうでした。

インナーテントは、外側のシェルターを設営してから内側のフックへ掛けていくタイプです。前後だけでなく左右にもメッシュがあり、その先にある本体側のパネルもメッシュにできます。夏でも風の通り道をしっかり作れそうでした。

フックはやや小さく見えたため、掛けるときには少し手間取るかもしれません。ただ、インナーテント自体の取り付けは複雑ではなさそうです。

ギンガはファミリーで使える大型2ルーム
会場の一番奥にあったのがギンガです。

ギンガは今回初公開の新作ではありませんが、ほかのモデルと並べて見ると、キイラをさらに大型にしたような印象でした。ワンポールを中心にしながら後方をフレームで拡張し、リビングと寝室を分けた2ルームテントです。公式の総重量は25kgです。
実際に中へ入るとかなり広く、一般的な大型2ルームと同等か、それ以上に広く感じました。荷物が多いファミリーキャンプでも、余裕を持ってレイアウトできそうです。

前面の大きなパネルにはサイドウォールがあり、跳ね上げた状態でも横からの日差しや風を抑えられます。ほぼ全周に開口部があるため、風向きや景色に合わせて開ける場所を変えられるのも便利そうでした。

ただし、正面の大きなパネル以外は高さが低めです。子どもなら出入りできそうですが、大人が立ったまま出入りしやすいのは、基本的に正面だと思います。
インナーテントも前後だけでなく左右をメッシュにでき、本体側の開口部までつながっています。キイラと同様、夏でもしっかり風を通せそうでした。

公式では4〜5人用ですが、実物を見た印象では、小さな子どもを含む家族なら5人でも使えそうです。一方、大人4人で寝ると荷物の置き方や寝返りには少し気を使いそうでした。
大型テントですが、基礎はワンポールです。一般的な大型2ルームとは設営の考え方が違い、まずセンターポールで高さを出してから、前後をフレームで広げていく構造になっています。
ヨマは冬に籠もりたくなる秘密基地のようなテント
個人的にかなり気に入ったのがヨマです。

前後にポールを立て、左右や後方を短いポールとフレームで広げた、ソロ向けの2ルームシェルターです。薪ストーブを置かなければ2人でも過ごせそうな広さですが、実際に中へ入った印象では、1人で使うのが一番快適そうでした。
ローチェアへ座ってみると、天井はそこまで高くありません。自分の座高の問題もあるかもしれませんが、少し上方向の視界は遮られます。

ただ、その低さも含めて秘密基地感があります。椅子へ座り、薪ストーブの火を見ながらのんびり過ごす場面をかなり想像しやすいテントでした。
前後だけでなく左右の小さな面もメッシュにでき、複数方向から風を通せます。
インナーテントの最上部には横向きのフレームが入っていました。これによってインナー上部が垂れにくくなり、頭まわりの空間を確保しているように見えます。実際にどの程度効果があるかは使ってみないと分かりませんが、面白い構造でした。

後方には大きめのメッシュがあり、その上に本体幕がオーバーハングしています。雨が真っすぐ落ちてくる程度なら、メッシュを開けたままでも吹き込みにくそうです。


一方、メッシュの位置は低いため、強い雨や風向きによっては泥はねが入り込む可能性はありそうでした。
土間部分も十分な広さがあり、ソロの荷物ならしっかり置けます。冬のソロキャンプで、外へ出ずにのんびり籠もる使い方にはかなり相性がよさそうです。

トイロTCは一人で籠もるのにちょうどよさそう
会場で気になったもう1張のTCテントが、トイロTCです。

大型モデルのようにポリエステル幕へTCルーフを重ねるのではなく、TC素材を中心に構成されたソロ向けの2ルームです。ワンポールをベースに、入口側の大きなフレームと、側面の短いポール、後方のフレームで室内を広げています。正面のフレームが高いため、腰を大きくかがめずに出入りできるのも特徴です。

1人で使うにはかなりよさそうなサイズです。ただ、入口側のフレーム上部から幕がそのまま地面へ向かって下がるため、大型の前室が前へ大きく伸びるタイプではありません。広さを最大化するより、コンパクトな中で居住性を確保したテントという印象でした。
面白かったのが、入口側フレームの上部から後方までベルトが通っており、そこへインナーテントを掛ける構造です。このベルトにはランタンも吊るせるため、1人分の室内を無駄なく使えそうでした。
側面には小さいながらメッシュの換気口があり、後方も上下を開けて風を通せます。後ろ側の形状は上部が大きく張り出しており、コンパクトなテントの中で換気と室内空間を両立する工夫が感じられました。


全周スカートはありますが、煙突ポートはありません。薪ストーブを入れる前提ではなく、TC幕の落ち着いた空間で1人で過ごすテントとして考えた方がよさそうです。
タオ1・タオ2は居住性を重視した軽量山岳テント
タオ1とタオ2は、ここまで紹介したTCルーフ付きの大型モデルとは方向性が大きく異なります。


インナーテントとフライシートに薄手の素材を採用した、軽量な山岳用テントです。クロスフレームの中央に横向きのリッジポールを入れ、天井と前室の空間を広げています。
タオ1は1人用、タオ2は2人用です。タオ1は1人分の就寝スペースを確保したサイズで、荷物は前室へ置くことになりそうでした。登山だけでなく、バイクキャンプで荷物を小さくしたいときにも使いやすそうです。
公式のミニマムウエイトは、タオ1が1,170g、タオ2が1,305gです。極端な軽さだけを狙うのではなく、リッジポールで居住性を確保しながら1kg台前半に収めています。
実物もかなりコンパクトでした。軽さを最優先する山岳テントというより、軽量性と中で過ごす快適さのバランスを取ったモデルだと思います。
バミはバイクや公共交通でのキャンプに合いそう
バミは2人用のコンパクトなドーム型テントです。

基本構造は、インナーテントへ2本のフレームを交差させ、フックで吊り上げてからフライシートをかぶせる一般的なドームテントに近いものです。

特徴は、その外側へもう1本フレームを追加して前室を広げていること。コンパクトな本体サイズの割に、雨の日でも荷物を置いたり、2人で過ごしたりできる空間を確保しています。

後室からも出入りできるため、2人で寝たときに奥側の人が手前の人をまたがず外へ出られます。公式のミニマムウエイトは2,420gです。
バミにはスカートがなく、TC素材も使われていません。冬のお籠もり用途よりも、収納サイズと持ち運びやすさを優先したテントです。
2人でバイクツーリングへ行く用途にはちょうどよさそうです。一人で使えば室内にも余裕があり、ソロキャンプを少し広めに快適に過ごしたい人にも合いそうでした。
未公開の新ギアも展示されていた
テント以外にも、バッグ、食器、薪ばさみ、ボトルなど、さまざまな新しいギアが展示されていました。

気になったものの一つが「バサバッグL(BASA BAG L)」です。クライミングやMTB、SUPなど、濡れやすく汚れやすい道具をまとめて入れることを想定した巾着型のバッグで、会場の案内では、価格は4,980円、発売時期は8月下旬とされていました。キャンプでも、細かな道具や着替えをざっくりまとめて持ち運ぶのに使いやすそうです。

もう一つは、展示時点で「薪バサミ(仮称)」と案内されていたアルミ製の薪ばさみです。根元のネジのような部分を回すと、閉じた状態で固定できます。薪ばさみは収納中に開いて邪魔になることがあるため、閉じておけるのは地味に便利です。先端にはギザギザがあり、薪を挟んだときの滑り止めにもなりそうでした。価格は未定で、11月中旬発売予定と案内されていました。

四角い形状の「スクエアボトル750 クリア(SQUARE BOTTLE 750 CLEAR)」も気になりました。バックパックのサイドポケットに入れやすい形で、飲み口が大きく、洗いやすさも意識されています。円筒形よりコンテナやクーラーボックスへ収めやすそうです。会場の案内では、価格は2,200円、発売時期は10月下旬とされていました。

ワンポールらしさを残しながら、居住性は大きく進化していた
ゼインアーツの展示会ということでかなり期待して行きましたが、実物を見て感じたのは、全体的な完成度の高さでした。
我が家はゼクーLだけでなく、サーカスTCやグロッケ12 T/Cなど、これまでワンポールテントをいろいろ使ってきました。今回の新作は、ワンポールらしいシルエットを残しながら、フレームを追加して端の低さや狭さをかなり解消しています。
特にゼクールー、キイラ、ギンガは、センターポールを中心にしたデザインが好きな人にとって、かなり魅力的な選択肢になりそうです。TCルーフ、広いメッシュ、全周スカートなど、夏と冬の両方を意識した装備も充実していました。
一方で、居住性を上げるためにフレームやロープ、ペグダウンの数は増えています。きれいに設営しようとすれば、それなりに手間はかかりそうです。
設営が簡単なワンポールテントをそのまま大型化したというより、ワンポールを基礎にして、設営後の快適さを大きく伸ばしたテント。そのように感じました。
実際の耐風性や設営時間、真夏の遮光性、雨天時の使い勝手は、キャンプ場で使ってみなければ分かりません。それでも、ぜひ実際に使ってレビューしてみたいと思えるモデルが多い展示会でした。

